2016-06-17

7月1日は「たこ」を食べる日?!

梅雨に入って湿気の多いじめじめとうっとうしい季節となりました。
最も昼の時間の長い「夏至」は過ぎましたが、これからが蒸し暑い夏本番というこの時期、昔の習わしにならって半夏生に「たこ」を食べてみませんか?



■半夏生って?


「半夏生(はんげしょう)」とは、夏至や冬至、春分、秋分等の「二十四節気」を補う季節の移り変わりの目安の「雑節」の一つで、夏至から大体10日たった日の事で、今年2016年は7月1日です。

「半夏生」の名前の由来は、古代中国で考案された季節を表す方式のひとつである「七十二候」の一つ「半夏生(はんげしょうず)」で、漢方薬に使われる薬草「半夏(はんげ:カラスビシャクの事)が生えてくる頃」というもので、他に「ハンゲショウ(こちらはカタシログサの事)」の葉が文字通り半分化粧したように白くなる時期だからという説もあります。

昔の農家にとっては大切な節目の日で、この日までに田植えを終える目安の日とされていました。
昔の田植えは今のような田植え機も無いので、村中でお互いの田植えを手伝っていましたから、その疲れをいやすために、この「半夏生」の日から5日間は農作業を休むという風習のある地域もあります。

関西の一部地域では、「半夏生」には「たこ」を食べる風習があり、これはたこの足を稲の根に見立てて、たこの足の様にしっかりと大地に稲の根が張る事を祈願して食べるのだとか。
他にも関西には、奈良や大阪の南部、和歌山の北部の方で小麦を入れて作ったお餅をきなこで食べる風習もあるそうですが、どれも無事に田植えが終わったことを田んぼの神様に感謝するとともに、豊作を祈願するのがもとになっている様です。


■たこを食べると何がいいの?


「たこ」は、貝類と同じ軟体動物で、良く食べられている「マダコ」は、日本海側は北海道より南、太平洋側は三陸より南の水深40~50mより浅い沿岸の岩礁域に多く生息しています。

マダコは高タンパク質、低脂質で、タウリンが豊富に含まれています。
タウリンといえば、よく栄養ドリンクにも使われていますが、たんぱく質が分解される過程で出来るアミノ酸に似た物質で、貝類やイカ・タコといった軟体動物に多く含まれています。
人間の心臓・肺・肝臓・脳・骨髄などのさまざまな臓器や組織に広く含まれていることから、生命の維持に必要な成分と考えられています。

タウリンは、胆汁酸と結びつくことでコレステロールを消費してコレステロールを減らす、心臓や肝臓の機能を高めるなど、さまざまな効果があると言われています。
人間は体内でもタウリンを作れますが、必要量には足りないので、食品から取り入れる必要があります。

田植えで疲れた体を癒すのにたこを食べるというのは、経験から昔の人は体に効くと感じたのかもしれませんね。


■夏に向けてこんな「たこ」を使ったレシピはいかがでしょうか



●梅酢たこのザンギ

材料(2人分)
梅酢たこ…120g 片栗粉・油…各適量
A)溶き卵…1/2個分 しょうゆ…大さじ1/2
  ごま油…少々

①梅酢たこは汁気をきる(残った梅酢は和え物などにお使いください)。一口大に切って、ボウルにを入れて混ぜ合わせ、たこを加えて30分以上漬ける。


②①に片栗粉をまぶし、170℃に熱した油でサッと揚げる。


今や北海道のご当地グルメとして全国に知られているザンギ。
鶏の唐揚げと思われる方も多いでしょうが、海産物でもなんでもタレに漬けこんで唐揚げにしたらザンギなんだそうですよ。
お子さんにも大人のお酒のおつまみにもピッタリです。


●梅酢たこのちらし寿司

材料(23人分)
梅酢たこ…100g ちりめんじゃこ…20g
きゅうり…1本 たまご…1
温かいごはん…2合分 塩…少々
A)酢・砂糖…各少々
  刻みのり・炒り白ごま…各適宜

①たこは冷凍であれば解凍し、薄切りにする。きゅうりは小口切りにし、塩をふってしんなりさせる。たまごは薄焼きにし、細く切って錦糸たまごを作る


②梅酢たこの漬け汁にちりめんじゃことを加えてしばらくおき、ごはんにかけて混ぜ合わせ、冷ます。

③②にたこ、きゅうり、炒り白ごまを混ぜ合わせ、錦糸たまご、刻みのりを散らす。


こちらはオーソドックスに梅酢たこを使ったちらし寿司です。
冷凍庫に「梅酢たこ」をストックしておけば、夏休みの昼食にもピッタリです。


このレシピで使われているのは…

梅酢たこ 120g
本体価格398円(税込価格430円)

蒸したマダコをさっぱりとした梅酢で味付けしました。
サッパリとした梅しそ風味です。
6月5回のカタログで企画されています。




●たこのカルパッチョ

材料(2人分)
たこ薄造り…70g ブロッコリーのスプラウト…10g
白ねぎ…5cm ミニトマト…2個 レモン汁…少々
A)塩・こしょう…各少々
B)にんにくのみじん切…1片分 オリーブ油…大さじ2

①たこは冷凍であれば解凍し、をふる。ブロッコリーのスプラウトは根元を切り、白ねぎは白髪ねぎにする。ミニトマトは4つ割りにする。

②フライパンにを熱し、にんにくがきつね色になるまで炒め、レモン汁をまわし入れる。

③器に①を盛り、②をかける。


こちらはたこの薄造りを使った簡単アレンジ、最初から薄切りにしてあるので、カルパッチョにもピッタリです。
付属のタレをオリーブオイルと一緒にかけても良いですね。
白ねぎを新たまねぎのスライスにしたり、他にも野菜を足しても美味しそうです。


このレシピで使われているのは…

北海道産柳たこ薄造り(パル・よどがわ以外)
北海たこ薄造り(パル・よどがわ)

どちらもたこを薄造りにしてあります。
こちらも6月5回のカタログで企画されています。
そのままお造りとしていただく他に、上記のようにカルパッチョや、サラダ、マリネ、パスタ等にも。



●ジャンボたこ焼き

材料(4人分:16㎝のフライパン2回分)
ボイルたこ…100g キャベツ…4枚 長いも…150g
油…大さじ2
たこ焼きソース・マヨネーズ・生姜の甘酢漬け・青のり…各適宜
A)溶き卵…2個分 削り節…5g 小麦粉…1カップ
  ピザ用チーズ …40g



①たこは解凍して水気を拭き、ひとくち大に切る。

②キャベツはみじん切り、長いもはすりおろす。ボウルに、キャベツ、長いもを順に加えて混ぜる。

③フライパンに油の半量を熱し、②の半量を流し入れて約3分焼く。①をのせてふたをし、弱火で約15分蒸し焼きにする。たこ焼きソース、マヨネーズをかけ、刻んだ生姜の甘酢漬けをのせ、青のりをふる。同様にしてもう1枚焼く。


見た目はたこ焼きというよりも、お好み焼きという感じですが、たこ焼き器を出して1個ずつ作るのは面倒だし…っていう時にいかがでしょうか。
レシピではフライパンで作っていますが、ホットプレートで作って食べるのも良いですね。


明石たこ(ボイル) 150g
本体価格780(税込価格842)

新カタログ「よりすぐり」6月5回でご紹介しています。

「よりすぐり」ではちょっと贅沢な上質の食材・食品を企画しています。
明石海峡の激しい潮流にもまれて育った大きなマダコをボイルしました。
噛むほどに甘みが出てジューシーです。


大人はせっかくの明石のたこなので、オリーブオイルとニンニク、マッシュルーム等と一緒に煮込んだ「アヒージョ」にして、白ワインと一緒にいただいてもいいですね。

生協ではこのほかにも、「たこめしの素」なども企画していますので、ぜひこの機会にお試しください。