2016-03-25

春の味覚『いちご』はいかがですか?

お彼岸も過ぎて、桜の開花のニュースも各地から聞こえてくる頃となりました。
もうすぐお花見のシーズンとなります、お花見のおともにこの時期旬の「いちご」はいかがでしょうか。



■いちごの歴史


日本人はいちごが大好き!生のいちごの消費量は世界一とも言われています。
粒も小さく、今ほど甘くはないですが、野生種のいちごはヨーロッパからアジアにかけて生えていて、石器時代の頃から食べられていました。
今のような栽培種のいちごは、18世紀の中頃にオランダで、野生種などを交配して作られ、日本には江戸時代の末期にオランダ船から長崎にもたらされた事から「オランダいちご」と呼ばれ、観賞用程度にしか普及しませんでした。
本格的にいちごが作られるようになったのは明治以降で、フランス、イギリス、アメリカなどから導入した品種を品種改良して今の様な様々な品種のいちごが作られるようになりました。


■いちごの栄養


いちごの栄養といえば、なんといっても「ビタミンC」、100gあたり62㎎も含まれています。
同じ100gの量で比べれば、普通のうんしゅうみかんは32㎎、ネーブルが60㎎と、一般的にビタミンCが多いと思われるかんきつ類よりも多くのビタミンCが含まれています。
成人のビタミンCの摂取の推奨量が1日あたり100㎎ですから、いちごなら大きさにもよりますが7~10粒位で大体1日分のビタミンCが摂れる計算になります。

他に特筆すべき栄養でいえば「葉酸」があります。葉酸はビタミンB12と協力して、赤血球を作り出すために必要なビタミンで、貧血に悩むことが多い女性は積極的に摂取したいビタミンの一つです。


■いちごの旬


いちごは自然条件では秋冬の昼間が短く気温が低い事により花芽(花になる部分)ができ、翌年春に日が長く気温が温かくなる事によって花芽が発達し4~5月に開花、5~6月に成熟期を迎えます。
なので、本当のいちごの旬は春~初夏の頃ですが、この時期は気温も高く収穫したいちごが流通過程で傷みやすい事、促成栽培の技術が進んで大部分は促成栽培で生産されるため、クリスマスケーキの需要期である12月頃に出始めて、3月~4月頃までが一番いちごが出回る時期となっています。
春から初夏の時期のいちごは流通過程では傷みやすくなりますが、いちご狩りで畑から摘んでそのまま食べるには最適の時期でもあります。
お近くのいちご狩りのできる農園を調べて、訪れてみるのも良いかもしれませんね。

■こんな食べ方はいかがでしょうか?



●ストロベリー&クリーム


材料(1人分)
いちご…10粒 生クリーム(脂肪分の少なめのもの)

①いちごは洗ってヘタをとり器に入れ、その上から生クリームをたっぷりと掛けるだけ!


テニスを見るのが好きな方ならピン!と来るかもしれません。
そう、6月の後半から開催されるウィンブルドン・テニスでおなじみの「ストロベリー&クリーム」です。
イギリスではいちごは今でも初夏のフルーツ、ウィンブルドンでテニスを見る観客の多くがこの「ストロベリー&クリーム」を購入して食べるため、2014年には28トンのイチゴと7千リットルのクリームが期間中消費されたと言いますから、、ウィンブルドン・テニスの時期には、イギリス中の良い品質のいちごがウィンブルドンに集まると言われるのも納得です。


●イートン・メス

材料
いちご…1パック 生クリーム…適量 メレンゲ…適量 粉砂糖…適量

①いちごは洗って、ヘタを取って粉砂糖を軽くまぶしておきます。

②メレンゲは適当な大きさに砕いておき、生クリームは緩くとろみがつく程度に泡立てます。

③器に粉砂糖をまぶしたいちご、砕いたメレンゲ、生クリームを入れて、混ぜていただきます。


こちらもイギリスの夏のデザート、有名な名門イートン校の名前がついたデザートです。
「メス」とは「めちゃくちゃにする」とか「まぜこぜにする」といった意味の言葉で、その名の通りいちごとメレンゲ、生クリームをまぜこぜにして頂きます。
メレンゲは卵白を泡立ててオーブンで焼いて作ってもOKですが、お菓子屋さんで適当なメレンゲを買ってきた方が簡単です。
メレンゲがサクサクしてるうちに食べるのがおいしく食べるコツです。


●電子レンジで簡単いちごジャム

材料
いちご…1パック 砂糖…いちごの半量 レモン…1/6個 ふたができる保存容器



①塩水で洗ったいちごを大きめの器に入れ、砂糖とレモン汁をまぶし、スプーンでざっくりつぶす。


②ラップをせずに電子レンジで5分。

③一度取り出してアクを取り、再び4分。



④熱いうちに清潔な保存容器に入れ、逆さにして冷ます。


最後に簡単に作れるいちごジャムの作り方です。
いちごの最盛期に小粒のいちごのパックが売られている時にぜひお試しください。

生協では「さちのか」「あまおう」「女峰」「さがほのか」「ゆめのか」等いろいろな種類のいちごを毎週ご紹介していますので、ぜひともこの機会にお試しください。